アムステルダムよりこんにちわ。
前回は春が来た!というお題でしたが、この夏、アムステルダムはなかなか暑くなりません。
気温が20度を超える日が少ないのです。
いつもなら通りに張り出して賑わいを見せるカフェも今年は心なしが、寂し気です。
それでもちょっとでもお日様が顔を出すと、みなこぞって通りに座し、ビールのグラスを片手につかの間の太陽の恵みを楽しみます。
今日はオランダは初めてではないけど、アムステルダム以外どこがお勧め?というお話です。
アムステルダム中央駅から列車で30分ほど北に行ったところにホールン(Hoorn)という街があります。17世紀、オランダ東インド会社全盛の頃に栄えた港町です。
このホールンからさらに北へ上がったアイゼル湖畔の町メーデムブルックまで、SL(蒸気機関車)が走っています。
このSLの発着する駅舎は、NS(オランダ鉄道)のそれとは違い、駅前広場のコンコースの端っこにあります。
駅舎からして情緒に満ち、木製の扉を押して入るとそこはもうタイムトリップをしたような感覚です。
駅舎をそのまま通り抜けるとその向こうにSLの軌道、そして車庫があり、また、ノスタルジーに溢れた客車が並んでいます。
SLの発車は11時。発車15分ぐらい前になると駅員さんが車両に案内してくれます。
整備技師は発車の遥か前よりSL(起動車)の整備に余念がありません。
乗客もSLの車庫にまで入って、整備途中のSLの写真を撮ったり、触ったり・・・、中には整備技師にいろいろと説明を受けている人もいます。
客車の数はその日の乗客の数によりますが、11名以上だと客車を予約する事ができます。
ただし、個人のお客さんが多い場合は、その場で客車を連結、乗客の誰もが座れるようになっていますのでご安心を!
11時。いよいよ発車の時間です。
♪シュッシュッ!ポッポ!シュッシュッ!ポッポ!♪
子供の頃に歌った歌詩通りに音を出し、汽笛を鳴らしながら力強く走り出します。
普段は使わない軌道を走るので踏み切りに差し掛かると一旦停車。
手で踏み切りを下げ、SLはゆっくりと踏み切りを通り過ぎます。
牧歌的なオランダらしい風景の中をSLは進みます。
民家の軒先すれすれのところを通り過ぎ、羊や牛が草を食む牧場を横に見て走ります。
アイゼル湖畔のメーデムブルックまでは1時間10分ほどの汽車の旅です。
このSLの運行、運営はその殆どがボランティアの人々の手に支えられています。
車中ではコーヒーやジュースなどのドリンクやちょっとしたスナック、さらには絵葉書や簡単なガイドブックなどのお土産品の車内販売もあります。
SLはメーデムブルックで2時間ほど停車。折り返しでホールンに戻ります。
そして、今回の旅は、ここからさらに小堤防の袂にエンクハイゼン(Enkhuizen)まで蒸気船に乗ります。
船はアイゼル湖畔に副うように南下、かつては日本の長崎への帆船が出航していったという歴史を持つ港町、エンクハイゼンへ向かいます。
この船旅も所要時間は凡そ1時間ちょっと。船内ではコーヒー、コーラなどの飲物の他、オランダ名物のクロケットも食べられます。
(船の2階部分がレストランエリアになっていてそこで飲物やクロケットなどのスナックも買う事ができます)
やがて、かつては賑わいを見せたであろう港町の佇まいが近づいてくるとエンクハイゼン。
船はエンクハイゼンの港に入る前にザウダーぜー博物館前に停船。
(ここでは、旧オランダ東インド会社の倉庫やこの地方漁船や教会、民家などが見られます。)
ここで下船して、博物館を見学後、徒歩でエンクハイゼンの駅まで行く事も可能です。
ザウダーゼー博物館を出航するとものの5分でエンクハイゼンに到着。
オランダ鉄道(NS)の駅は下船桟橋のすぐ前にあります。
(エンクハイゼンからアムステルダム中央駅までは列車で40分ちょっと)
ホールンからメーデムブルックまでのSL、さらにメーデムブルックからエンクハイゼンまでの蒸気船。
アムステルダムからは三角形で巡る事ができます。
SL、蒸気船のチケットはホールン、或いはメーデムブルックのSL駅の駅頭で買う事ができます。
SL、蒸気船については以下のサイトから・・・。
日本語で簡単な案内、運行スケジュールがご確認いただけます
その他にもアムステルダムから気軽に足を伸ばせるザーンセ・スカンス、ライデン、ユトレヒト・・・・・。
いずれも列車、バスなど公共交通機関で気軽に出掛けられます。
“アムステルダムから一歩先”のオランダを楽しんでみませんか?
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