( シンゲルの花市場にはもう、春の訪れを告げるチューリップをはじめ、色とりどりの花が並びます。)
アムステルダムからこんにちわ。
オランダと言えば、自転車王国として知られます。さらに、「オランダ人は自転車に乗って生まれてくる」・・・・とまで言われます。ちょっと古い統計ですが、2009年の1年間にオランダで販売された自転車は約130万台、金額にして10億ユーロだったそうです。オランダの人口の約10倍ある日本で同年に販売された自転車販売台数の倍以上の台数が販売された事になるそうです。国別の自転車保有台数で言えば人口の多い中国が世界一ですが、一人当たりの自転車保有台数で言えばオランダが“世界一”です。町乗り用の自転車、郊外で乗るマウンテンバイクなど、家族の人数以上の自転車を保有する事も珍しくありません。雨の日も雪の日も、強風の日も、果敢に自転車をこぐ姿を見かけます。強風の日、自分の前後に子供を乗せて風上に向かって猛烈に自転車をこぐお母さんを目にします。母は強し・・・・を絵に描いたような風景です。
オランダ、アムステルダムの風景と自転車は切っても切り離せません。
中央駅前のすぐ西側に3階建て(地上階を含めれば4階)の駐輪場があります。6,000台を超える自転車を駐輪する事ができるそうです。
もちろん、この駐輪場以外にも駅傍には駐輪場があり、たくさんの自転車がとめられています。
運河に掛かる橋の欄干に何台もの自転車を見ることでしょう。これがなかなかオランダらしい風景を作り出しているのです。
オランダの交通において、何よりも優先権がある(ように思われる)のが自転車です。自転車レーンをトロトロと横切ろうものなら、「チリーン、チリーン!」ってベルを鳴らされます。
歩道がないので仕方なく自転車レーンを歩こうものなら、後ろから猛スピードで走ってきた自転車ライダーに、容赦なく「チェッ!」と舌打ちだってされかねません。
郷に入っては郷に従え、オランダで道を歩くには、オランダ流の自転車とそれに乗る人々との協調が必要かも知れません。
そして、オランダで自転車に乗る時のもうひとつの注意点。それは、しっかりとした鍵を付ける事。“重さは何キロあるんだろうか?”と思わせるような“ごっつい”チェーンの鍵で施錠されるのが一般です。中には前輪、後輪と2つ鍵を掛ける人もいます。オランダでは自転車が盗まれた場合は、盗んだ人が悪いのではなく、盗まれた人が悪い・・・とまで言われます。
さらに、オランダでは自転車は決して安くありません。先にご紹介の統計から計算すると2009年の自転車の平均価格は1台約770ユーロ、日本円で95,000円を超えます。
そんなに高い自転車、どれだけファッショナブルで機能的で・・・・と思ったら大間違い。牛乳配達か新聞配達に使われるような・・・・自転車です。
しかも、まだまだハンド・ブレーキのついてない自転車も少なくありません。(ペダルを踏んで、ブレーキを掛けます。) (レンタル自転車はハンド・ブレーキのついたものがほとんどです。)
さて、自転車で街中を走っている時、どこに駐輪したら良いのでしょうか?
オランダでは、路上はどこでも駐輪場になり得ます。ちゃんと車止めの設置された駐輪スペースは町のあちこちで見掛けます。
ただし、オランダの自転車台数がそれで賄いきれるわけではありません。
路上のちょっとしたスペース、建物の際、橋の欄干、時には信号機にまで、牢獄用の鍵?・・・と紛うほどの鍵で施錠された自転車を見掛けます。
信号機も駐輪場に・・・・なります。 |
大きな、頑丈な鍵で施錠されます。 |
アムステルダム観光の足に自転車を使ってみるのも一興です。殆ど坂道のないアムステルダム。(若干、橋を渡る為の5mにも満たない高低差を上り下りするぐらいです。)
ホテルの近くにレンタル自転車屋を見つけるも良し、或いは観光の拠点となる中央駅傍でレンタルするも良し・・・・。
歩いて巡るのとは違ったスピード、違った目線、違った視線の高さでアムステルダムの町を見てみるのがお勧めです。
車道脇に白線で区切られる自転車レーンと自転車の信号待ち帯 |
こんな超小型車も自転車レーンを走ります。 |
自転車レーンは、スクーターも走ります。 |
車輪がゆがんでいるように見えますが、錯覚ではありません。 |
やっと覆いの外れたアムステルダム中央駅駅舎 |
長ぁ~い改装工事を終え、再オープン間近のライクス・ミュージアム。 |
現在改装工事中のゴッホ美術館。4月下旬には再オープン! |
今年125周年を迎えるコンセルトヘボウ。 |
寂しげに車輪だけが残ります。 |
(レンタル自転車屋)
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