ザルツカンマーグートの奥深くにひっそりと佇むハルシュタット。世界遺産に登録された今でこそたくさんの観光客が訪れますが、それまではさぞや静かな村だったと思われます。
ザルツブルクからだと、バスで2回乗り換えて2時間半以上、電車だと一回乗り換えて2時間、(どちらも待ち合わせ時間なしの場合。バス・電車とも本数は多くありません)決してアクセスのいいところではありません。それだけに到着した時の喜びはひとしお。人には教えずに、自分だけの場所として取っておきたいようなところです。
列車で到着すると湖の対岸に着くので舟で村に渡ると聞いて、バードイシュルでバスから列車に乗り換え。
Bad Ischl駅に入ってくる列車 |
小さな駅舎 |
電車で到着すると、えっ?っと思うような小さな駅。写真の小屋の他にはほとんど何もありません。
駅の中ほどに船へ、と書いた看板があり、小さな下り坂の道を下りていくと、そこに渡し舟が待っていました。
小屋の向こうに渡し舟 |
乗客が全員乗り込むと出航!(ちなみに列車の時間に合わせて船が出るので、これに乗り遅れると次の列車が来るまで待たないといけなくなります。くれぐれも駅でのんびりくつろがないように!)
湖を横切って、ハルシュタットの村に近づいていきます。小さな船なので、いい場所を確保してカメラの用意を忘れずに!
湖にぎりぎりに建つ教会と街並み、そしてすぐ後ろに聳え立つ山が湖に映る様子が眺められます。村と湖の境目がわからないぐらい村は湖と一体化しています。
バスや車で村に入った人は、ぜひ湖の遊覧船に乗るかペダルボートなどを借りて、湖からの風景を楽しんで下さい。
船から見た風景 |
渡し舟は湖岸の教会の横に着きます。そこから湖岸と平行に走る村のメインストリートをにぎやかな方へ歩いていくと、村の中心の広場(マルクト広場)はすぐです。
村の中心 マルクト広場 |
広場の真ん中は噴水。それをぐるっと取り囲むように、レストランやお土産物や、アイスクリーム屋が立ち並び、広場から山側に行く道の奥には、雰囲気のよいホテルも見えます。どの建物も美しく保存され、どこをとっても絵になる風景です。
教会を背にぽつぽつと続くおみやげ物屋やレストランを見ながら歩いていきます。広場から離れると、山の斜面が迫ってきて、道に覆いかぶさるように家が建てられています。木造の家々は、マルクト広場とは違って色を塗っていませんが、軒の飾りや手すりなどに模様が凝らしてあって、どの家も美しく飾られています。
バス乗り場 |
村は大きな道路に突き当たるところで終わっています。バス乗り場はここにあります。
ザルツブルク、ザルツカンマーグート・・・とザルツ=塩に関連する地名の多いこの地方ですが、ハルシュタットのHallも古代ケルト語の塩を意味するそうです。ハルシュタットのもうひとつの観光の目玉は岩塩鉱。トロッコで塩鉱の中に入って、先史時代までさかのぼるハルシュタットの塩鉱の歴史を見ることができます。残念ながら時間がなくて塩鉱の見学はできませんでしたが、お土産に食用の岩塩とバスソルトを買いました。
格別ここに行きたい!と思って行ったわけではなく、たまたま移動ルート上にあったので、ちょっと足を止めたザルツカンマーグートでしたが、想像以上に楽しい旅となりました。次回はもっと時間をかけてのんびり・じっくり見て回りたいところです。
ハルシュタット観光については、オーストリア観光局のホームページをご覧下さい。素早くザルツカンマーグートを観光したい方は、JTBマイバスのザルツカンマーグート半日観光をご利用下さい。バスや電車の時間を気にすることなくザルツカンマーグートを見て回れます。
《おまけ》
チロルの民族衣装、男性は半ズボンですよね。渡し舟の船員もポストバスの運転手もこれと同じような長さのズボン(しかも生地は普通のスーツのズボンのような)を履いていました。ウィーンでは見かけなかったので、ユニフォームなのか、この地方の男性特有のズボンなのか、クールビズなのか・・・・。
右が渡し舟の船員さん。みづらいですが、半ズボンです。 |
(ストックホルム支店S)
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