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2013年2月25日月曜日

スペイン、コスタブラバでウニを食べる!!

本日のバルセロナからの話題は こちらです!
                     ↓

  





バルセロナの北側にあるBlanes辺りからフランス国境まで地中海沿いにのびる海岸は
コスタブラバと言われますが、コスタブラバ沿いには、ダリの卵の家で有名な
カダケス、海老で有名な町パラモスなど、大小さまざまの海岸リゾートが
連なります。

そんなコスタブラバの町の中の1つ、バルセロナから130kmほど離れた palafrugell では、
毎年1月から3月にかけていくつかのレストランが提携して、
Garoinada (ガロイナダ) というウニを含むメニューが食べられるキャンペーンをやっています。
(Palafrugellの街自体は少し内陸に入っていますが、その先の海沿いには
Calella de PalafrugellやLlafrancなどの素敵なビーチがあります。)

今年のガロイナダのご案内
 カタルーニャ語だけのようですが、Garoinadaのホームページもあって、力、入ってます。



この期間中、ガロイナダに参加しているレストランでは、一皿目に生ウニの入ったメニューが
食べられます。それ以外にも、ウニメニューのお食事とpalafrugellでの宿泊がセットとなった
プログラムなどもあります。

ウニなのですが、バルセロナでも時々市場のお魚屋さんに売っていたりすることもありますが、
レ ストランなどではあまりメニューに見かけません。ほんのたまにレストランで見かけるのは、
ウニのグラタンぐらい。。ということで、こちらではそうメジャーな食べ 物ではないような気がします。
そのせいか、コスタブラバの海岸には手の届く深さにも手つかず?で、ウニがたくさん生息しています。そのウニを海水浴中に潜って取ってきて その場で開けて食べていたら、
スペイン人に、まるで宇宙人を見るような奇異の目で見られて、
遠巻きに囲まれたこともあります。。

目をこらすとウニがごろごろのコスタブラバの海




そんなウニですが、ただ、ここpalafrugellでは、この期間、レストランに行くと、
ほとんどの人がこのガロイナダのウニメニューを頼んで食べています。
(なかには一皿目のウニのお皿をお代わりするツワモノのおじさまも見かけました。。。)



今回は、Llafranc という海沿いの hotel llevant  のレストランで
ガロイナダのメニューを頂きました。

レストランからは見事な海の眺めで、気持ちいいです。


さて、そのメニューの内容ですが、おおよそどのレストランも似たような構成で
統一されているようです。

まずはお食事前にちょっとつまむアペリティフ。






そして、1皿目はウニ!! 
きれいに半分に割られた生のウニをそのままいただきます。
地元Empordaの白ワインにとってもよく合い、ワインもすすみます。


日本のウニと比べると小ぶりで身が小さくて、少し食べ応えに欠ける感はあるものの、
磯の香がしっかり凝縮されて、甘い身をスプーンでがしがしすくって食べます。。
はぁ。。。ため息の出るおいしさです。



2皿目はレストランによって異なるようですが、今回のレストランでは2種類の
メニューからチョイスができました。


身がプリプリの伊勢海老のグリル

または、
伊勢海老のお出汁がおいしいお米料理
どっちを選んでも、、、、多分正解です。


そしてデザート。
真ん中は、カタルーニャ名物デザート、クレマカタラナ






ところで、ガロイナダ ですが、カタルーニャ語の うに(Garoita) を食べることや機会、
というような意味で、ガロイナダになるそうです。
以前のブログでご紹介したやはり今頃の季節が旬の焼きねぎ(カルソッツ)を食べるのは
カルソターダ、シーフード(マリスコス)を食べるのはマリスカーダ、こちらの地元のお祭りなどでみかけるソーセージ(ブティファラ)を食べるのはブティファラダ
などと、スペインの *~ダ* はおいしくて楽しいものがいっぱいです。


と、ウニメニューでおなかがいっぱいになったところで、少し観光します。

夏にもう1度戻って来たいLlafrancのビーチ

ひなびた漁村風の白い家並みがチャーミングなcalella de Palafrugell

隠れ家的リゾートの雰囲気もただよう、Llafranc やCalella de Palafrugellの海岸は、
夏は海水浴で賑わいます。

palafrugellから車で少し内陸に入ったところには Pals, Peratalladaなどの
中世の街並をそのまま残す、小さいけれど、素敵な村々があります。

peratalladaの教会

中世の村にタイムスリップ



palsの教会

教会の内部

Palsの村をお散歩




ということで、今回は季節限定、ガロイナダメニューと冬のコスタブラバ、その周辺の観光の
ご報告でした。

*****

ところで、カタルーニャには、コスタブラバ以外にもまだまだたくさんの見所があって、
バルセロナから行く小旅行先がつきません。
場所によっては、車がないと少々動きづらい時があるのも確かなのですが、
それだけに、秘境めいた、時間がとまってしまったかのような小さな村々を
巡るのが、カタルーニャの田舎旅の醍醐味です!
カタルーニャの田舎では、おいしいレストランにヒットする確率も、
個人的にはかなり高いように思います。

田舎にいくとこれまたかなりの確率で遭遇する牛さん。。


何度リピートしても楽しいと言っていただくことも多いバルセロナですが、リピーターの方には、
バルセロナから少し足を延ばして、カタルーニャのいろいろな見所をのんびり巡るのも
ぜひお勧めです!!

(バルセロナ/A)

2013年2月18日月曜日

ヘルシンキ~ぺテルスブルグ 列車の旅

フィンランドの首都ヘルシンキとロシアの大都市サンクト・ペテルスブルグを
3時間半で結ぶ新幹線Allegro(アレグロ)。
飛行機に乗る煩わしさのない列車の旅をレポートします。


















日本国籍の人がロシアへ旅行する際には、まずビザ、
そしてパスポートの残存有効期限が旅行終了日から6ヶ月以上であることが必要。
ビザはお住まいの国、もしくは日本で取得することになります。
取得方法によってはパスポートを3~14日程度預ける必要や
全行程の予約が完了していなければならないこともあるのでご注意を。



ビザが用意できたら、あとは列車のチケットを持ってヘルシンキ中央駅へ。


電光掲示板で何番ホームか確認しましょう
9時出発で、8時50分に駅にやってきた私です


乗車時間に制限はありません。
だいたい30分前くらいには乗車可能、アレグロが出発する前に乗り込めばOK。
チケットとパスポートを忘れずに!

荷物は、大人1名2つまで無料。
(1つの大きさは100x60x40)
列車が空いていればさらに2つ無料で持ち込めます。追加の荷物をお持ちの場合は、出発前に駅のチケット売り場にてご確認を。









ホームに行けば出発時間と行き先が見えます
フィンランド語、ロシア語、英語の表記



予約した4号車へ乗り込み座席を探しましょう


ヘルシンキ出発の際には、乗車の際に特にチケットやパスポートを提示する必要もありません。
改札もありませんので、(アレグロに限らず)自分の乗る列車を見つけて乗り込んでください。

※ペテルスブルグを出発する際には荷物のチェックがあり、乗車時もチケットとパスポートのチェックが入ることがあるので余裕を持って駅へご到着ください。









2等の座席



右上のラックには税関申告書や入出国カードがあります
フィンランド語、ロシア語、スウェーデン語、そして英語でアナウンスが入り列車は静かに動き始めます。

アレグロには1等車、2等車、食堂車があります。
どの車両にも荷物置き場、コート掛けのスペース、給水機があり、車内はwifi無料、各座席に電気プラグ(フィンランドと同じ丸2ピンタイプ)があります。

1等車では軽食がサーブされ、コーヒー・お茶がセルフサービスで利用できます。6名用の会議室までついています。

食堂車では、ボルシチやペリメニ(水餃子のようなもの)などロシア料理も購入可能。




子供のプレイスペースもあります


フィンランドの国内の列車もそうであるように、車内には子供の遊び場もあり
もちろんベビーカー、車椅子のスペースなども用意されています。

さてさて、出発してしばらくするとまずは車掌さんがチケットの確認に。
そして車内両替と免税手続き(どちらもヘルシンキ~国境までの間)の係員、
ワゴンサービスと次々訪問を受け、なんだか忙しいですが
ロシアの入国までに出入国カードを記載してしまいましょう。
出入国カードは各車両に備え付けの棚に入っています。

記入方法は座席前のポケットにある車内誌に載っています。

左右切り離せるようなっておりそれぞれ入国時と出国時に係員が回収
出国用はパスポートにはさんでなくさないように。。。



















そうこうしているうちに国境が近づいてきます。
まずはフィンランド出国審査。
フィンランドの係官が座席を回ってパスポートをチェック、出国スタンプを押してくれます。
申告するものがあるかないかも聞かれますがなければそのまま何をする必要もありません。

国境、フィンランド側

フィンランドの税関


何か申告が必要な場合は税関事務所まで行きます。
それ以外の人は、許可をもらわない限り外に出られません。


15分くらいでしょうか、列車は停車。この間、食堂車は利用できません。そしてまたゆっくりと動き出しロシア側の国境へ・・・








今度はロシアの係官がやってきます。
荷物どれですか?申告するものはありますかと聞かれ、
パスポートのチェック、入国カード回収、そして入国スタンプをもらいます。

国境を過ぎてペテルスブルグが近づいてきた

全て済むと、また食堂車が利用できるようになり、
終点のペテルスブルグまで残すところ1時間ほど。

以前ロシアは欧州各国と同じようにサマータイムを利用していましたが
現在はそのサマータイムが一年中標準時となっています。
日本との時差は常に5時間、でも欧州とは夏時間と冬時間で時差が変わります。
冬時間の今、GMT+2のフィンランドとは時差2時間。
こんなに近いのに、時差2時間って不思議です。

終点、ペテルスブルグ。
列車を降りればそこは大国ロシアの一都市。
フィンランドの全人口とほぼ同じだけの人がいます。
そしてあちこちに見られる歴史的な建物、皇帝の影。
ぜひ一度は訪れてみたい国ではないでしょうか。
そんな国への列車へ出かけてみるのものんびり素敵ですよ。


逆光ですが・・・ペテルスブルグ・フィンランド駅


おまけ

血の上の教会


















エルミタージュ美術館
エルミタージュ美術館前の宮殿広場


















ネフスキー大通りにある有名書店ドム・クニーギにあるカフェにて
ロシアの美味しいもの、ブリヌイ(クレープ)

(ヘルシンキ支店 H)

2013年2月11日月曜日

自転車王国オランダ探訪!





    ( シンゲルの花市場にはもう、春の訪れを告げるチューリップをはじめ、色とりどりの花が並びます。)

アムステルダムからこんにちわ。

オランダと言えば、自転車王国として知られます。さらに、「オランダ人は自転車に乗って生まれてくる」・・・・とまで言われます。ちょっと古い統計ですが、2009年の1年間にオランダで販売された自転車は約130万台、金額にして10億ユーロだったそうです。オランダの人口の約10倍ある日本で同年に販売された自転車販売台数の倍以上の台数が販売された事になるそうです。国別の自転車保有台数で言えば人口の多い中国が世界一ですが、一人当たりの自転車保有台数で言えばオランダが“世界一”です。町乗り用の自転車、郊外で乗るマウンテンバイクなど、家族の人数以上の自転車を保有する事も珍しくありません。雨の日も雪の日も、強風の日も、果敢に自転車をこぐ姿を見かけます。強風の日、自分の前後に子供を乗せて風上に向かって猛烈に自転車をこぐお母さんを目にします。母は強し・・・・を絵に描いたような風景です。

オランダ、アムステルダムの風景と自転車は切っても切り離せません。

中央駅前のすぐ西側に3階建て(地上階を含めれば4階)の駐輪場があります。6,000台を超える自転車を駐輪する事ができるそうです。

もちろん、この駐輪場以外にも駅傍には駐輪場があり、たくさんの自転車がとめられています。





運河に掛かる橋の欄干に何台もの自転車を見ることでしょう。これがなかなかオランダらしい風景を作り出しているのです。



オランダの交通において、何よりも優先権がある(ように思われる)のが自転車です。自転車レーンをトロトロと横切ろうものなら、「チリーン、チリーン!」ってベルを鳴らされます。
歩道がないので仕方なく自転車レーンを歩こうものなら、後ろから猛スピードで走ってきた自転車ライダーに、容赦なく「チェッ!」と舌打ちだってされかねません。
郷に入っては郷に従え、オランダで道を歩くには、オランダ流の自転車とそれに乗る人々との協調が必要かも知れません。


まず、オランダのどの町にでも見られる自転車レーン。通常、歩道と車道に挟まれるようにあります。自転車の描かれた青い標識があるので、一目瞭然にわかると思います。ただし、自転車レーンであればどこを走って良い・・・というものでもありません。自転車は自動車と同じ、道路の右側にある自転車レーンを走ります。つまり右側通行です。そのルールを無視して、日本で走るように(自分の進行方向に向かって)左側の自転車レーンを走ろうものなら、それは”逆走”です。れっきとした交通違反になります。傍におまわりさんが居れば、必ずや注意されるでしょう。自転車レーンを示す標識に「双方向への矢印を示した小さい補足標」がある場合は、双方向通行が可能です。この場合は、例え自転車レーンが道の左側にあっても、自転車道の“より右側”を走行すればOKです。



そして、オランダで自転車に乗る時のもうひとつの注意点。それは、しっかりとした鍵を付ける事。“重さは何キロあるんだろうか?”と思わせるような“ごっつい”チェーンの鍵で施錠されるのが一般です。中には前輪、後輪と2つ鍵を掛ける人もいます。オランダでは自転車が盗まれた場合は、盗んだ人が悪いのではなく、盗まれた人が悪い・・・とまで言われます。
さらに、オランダでは自転車は決して安くありません。先にご紹介の統計から計算すると2009年の自転車の平均価格は1台約770ユーロ、日本円で95,000円を超えます。
そんなに高い自転車、どれだけファッショナブルで機能的で・・・・と思ったら大間違い。牛乳配達か新聞配達に使われるような・・・・自転車です。
しかも、まだまだハンド・ブレーキのついてない自転車も少なくありません。(ペダルを踏んで、ブレーキを掛けます。) (レンタル自転車はハンド・ブレーキのついたものがほとんどです。)


 

さて、自転車で街中を走っている時、どこに駐輪したら良いのでしょうか?
オランダでは、路上はどこでも駐輪場になり得ます。ちゃんと車止めの設置された駐輪スペースは町のあちこちで見掛けます。
ただし、オランダの自転車台数がそれで賄いきれるわけではありません。
路上のちょっとしたスペース、建物の際、橋の欄干、時には信号機にまで、牢獄用の鍵?・・・と紛うほどの鍵で施錠された自転車を見掛けます。
信号機も駐輪場に・・・・なります。
 
大きな、頑丈な鍵で施錠されます。

アムステルダム観光の足に自転車を使ってみるのも一興です。殆ど坂道のないアムステルダム。(若干、橋を渡る為の5mにも満たない高低差を上り下りするぐらいです。)
ホテルの近くにレンタル自転車屋を見つけるも良し、或いは観光の拠点となる中央駅傍でレンタルするも良し・・・・。
歩いて巡るのとは違ったスピード、違った目線、違った視線の高さでアムステルダムの町を見てみるのがお勧めです。




(アムステルダム自転車“六”景)

車道脇に白線で区切られる自転車レーンと自転車の信号待ち帯

こんな超小型車も自転車レーンを走ります。
自転車レーンは、スクーターも走ります。
車輪がゆがんでいるように見えますが、錯覚ではありません。
やっと覆いの外れたアムステルダム中央駅駅舎
長ぁ~い改装工事を終え、再オープン間近のライクス・ミュージアム。
現在改装工事中のゴッホ美術館。4月下旬には再オープン!
今年125周年を迎えるコンセルトヘボウ。
寂しげに車輪だけが残ります。

(レンタル自転車屋)


さぁ、皆さんも自転車の乗って「アムステルダマー」になってみませんか?(A)