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ロンドン・パリ・アムステルダム・フランクフルト・ローマ・バルセロナ・マドリード・モスクワ・ヘルシンキ・オスロ・ストックホルム・コペンハーゲン・プラハ・ブダペスト在住の私たちが、 新鮮な旅行情報を交代でお知らせします!

2013年9月23日月曜日

海老の街 パラモス と ダリ夫人のお城 プボル城    ~バルセロナからの日帰りショートトリップ~



見た目にも美しすぎるパラモスの海老

お天気のよい週末に、バルセロナから少し足を延ばして、
海の近くで新鮮なシーフードのランチを食べにでかけました!

目指したのは。。
数ある食べ物のなかでも、かなりの海老好きなわたくしが、どうしても定期的に
行きたくなるパラモス
バルセロナのシーフードレストランでも、今日はパラモスの海老があるよ。
といわれると、妙にテンションが上がるほど、パラモスの海老はおいしいことで有名です。
バルセロナの魚屋さんで売られている海老の中でも、ダントツで高値のつく
パラモスの海老は、海老の中の海老、海老界の宝石です!

バルセロナからパラモスは車で片道2時間弱ほど。バルセロナの北100kmほどにあるジローナの
近くを通って、そこから海のほうへ向かいます。
バルセロナからパラモスへはバスも出ています。(片道約2時間ほどです。)

そして本日の昼食はこちらにて。

パラモスでお勧めのレストランです。
たくさんのシーフードレストランが並ぶパラモスですが、
いつも行くのは、まさにパラモスの港のすぐ前にあるこちらのレストラン。
週末は特に混むので予約必須です。

CAN BLAU

船内をイメージした内装のレストランは、決して高級な雰囲気ではないですが、
今そこの港から揚がったばかり。という感じのとれとれのシーフード料理が
ご自慢です。(ので、逆に、獲れなかった日は、今日はいい海老ないよ。。
と言われてしまうことも、たまにですがあったりする、正真正銘取れたての素材勝負の
レストランです。)

この日はありました!きらきら輝くパラモスの海老。
海老の身が繊細な甘さで、海老味噌がおいしすぎて言葉がありません。。
パラモスの海老は、日本のかに味噌を思い出す、濃厚なみその部分も残さずいただきます!

そのほかにもレストランのおじさまの今日のお勧めで、
子ダコを焼いたもの。
海老味噌ならぬタコ味噌?もくせになる味で、これもさすがお勧めだけのことはあります。
本日獲れたて!子だこの鉄板焼


そのほかにも新鮮な貝などをつまみつつ。。。
新鮮なシーフードは、きりっと冷えた白ワインにとってもあいます!
BERBERECHOという貝



そしてここで、パラモスの海老の他にメインとしてぜひ食べていただきたいのが、
カタルーニャ名物のフィデワという短いパスタの漁師風おじや!


長年使い込まれた風のお鍋で煮込まれおいしさアップ!

ご覧いただいての通り、手長海老やムール貝など、シーフードがごろごろ入っていて、
海の香がスープに凝縮されているのに加え、秘伝?の、たまねぎを炒めて作る隠し味のソースが独特のコクを出して、やみつきになるお味です。
なんでも、3kgのたまねぎが300gになるまで、いためるのだそうで。。
フィデワ以外にも、フィデワをお米に変えた漁師風ARROZもお勧めです。


おなかもいっぱいになったところで。
ちょっと帰りに寄り道して、サルバドル ダリが奥様のガラにプレゼントしたというプボル城
見学しました。奥様にお城をプレゼントなんて、ロマンチック。

プボルの村はパラモスからジローナの方向へ少し内陸に入ったところにあります。
パラモスからは車で30分ぐらいです。
とっても静かでの~んびりとした村の真ん中にそのお城があります。

購入当時、かなり荒れ果ててワイルドな状態になっていた中世のお城を
奥様のためにダリがいろいろ手を加えて改装したそうです。

プボル城(外観)


外から見ると、普通の中世の大きな邸宅のようですが。。
一歩建物の中に入ると、そこはやっぱりダリワールドです。


寝室や、客室、食堂など。。
随所にダリらしい装飾がしてあります。
ビビッドな色使いの客室

蛇口の取っ手がダリ風のガラさんのお風呂


鄙びた眺めが心癒されるテラス

うっそうとした緑に囲まれて森の中にいるような気分になるお庭も素敵です。


ワーグナーの顔がいっぱいのお庭のプール


そして、私が気に入ったのは、ガラのワードローブの展示。
どのお洋服も今着ても大丈夫なぐらいおしゃれです。

これ、かわいすぎます。



このお城、ダリがプレゼントしたにも関わらず、ダリ本人は、ガラの招待がないと、
来れないことになっていたそうです。。
荒れ果てたお城をガラさん好みにせっせと整えたダリの姿を想像(妄想?)すると、
ちょっと切ないような気もしますが。。

1982年に亡くなったガラのお墓はここプボル城にあります。
ダリは、夫人の死後数年、彼女を死を悼んで、偲んで、ここに住んでいたそうです。
偉大な才能を持つ画家と、その画家に強烈なインスピレーションを与えたミューズの
少しかわった生活が垣間見られるプボル城の観光後は、なんだかちょっと切なくて、
でもガラに対するダリの深い愛をしっかり感じて、ほっこりとした気分になりました。

ダリといえば、フィゲラスのダリ美術館が有名ですが、ダリファンの方は、お城の中がダリの作品で
ちりばめられたここプボル城も必見です!


*****
涼しくなってきて、やっと日中観光しやすい気候になってきたスペイン。
バルセロナにゆっくり滞在して、ゆかりのアーティストの見所を巡る芸術の秋らしいご旅行などは
いかがでしょうか?
(もちろんもれなく食欲の秋もお楽しみいただけます!!)

(バルセロナ/A)

2013年9月19日木曜日

ラトヴィア・スィグルダを訪れました



こんにちは!

少し前のことになりますが、7月にお休みをいただき、ラトヴィアを訪れました。

リガが目的だったのですが、その前に50kmほど離れたSigulda(スィグルダ)という小さな街に立ち寄りました。
一見小さな街ですが、ガウヤ国立公園に含まれるスィグルダは自然の宝庫。森が広がり、大きな川が流れています。

山や川の少ないフィンランドに在住の私は、この景色に一瞬で釘付けとなりました。大きな川と山々は日本を思い出させます。
スィグルダの街で最大の観光名所はトゥーライダ城(Turaidas Pils)。駐車場にはたくさんの観光バスが止まっており、みやげ物を売る露天が並んでいました。なのでどんなに混んでいるかと覚悟して入ってみたら、予想に反して閑散としていました。一面に野原が広がり、お城がどこにあるかすら分かりません。
しばらく歩いていくとやっとお城が見えてきました。


近くで見るとかなりの迫力!


がんばって上った甲斐がありました!とても素敵な景色が広がっていました。




2歳と4歳、11歳の子連れだったのですが、子供達も楽しんでまだここにいたいと言っていました。あれも見たい、これもやりたいと欲張ってしまい、ほんの少し立ち寄るだけのつもりが結局3泊することになり、うれしい誤算となりました。


スィグルダは夏はカヤック・カヌーやアスレチック、秋は紅葉、冬はスキーやボブスレーなど、季節ごとに楽しめるアクティビティが揃っています。

ラトヴィアにいらっしゃることがあったら、是非立ち寄ってみてください。
**** おまけ ****

バルト三国を旅行中、森の中で何度かアスレチック施設を見かけました。
それも大人でも制覇するのに3時間ほどかかる本格的なものばかり。
体を鍛える習慣が根付いているのかしら??と見るたびに思うのでした。


(ヘルシンキ支店 MD)

2013年9月9日月曜日

王宮に行ってきました。

アムステルダムよりこんにちわ。

この春に新しい王を迎えたオランダですが、オランダのロイヤル・ファミリーは、現在、ハーグにある「ハウス・テンボス」にお住まいです。
しかし、アムステルダムの町の中心にも「王宮」があります。
現在では国賓などの重要なゲストを招く迎賓館として使われますが、その際、オランダ国旗が高々と掲げられます。
ロンドンのバッキンガム宮殿やフランスのルーブル宮殿、ヴェルサイユ宮殿に見られるような・・・、凡そ王宮、宮殿と名の付く建物が持つ絢爛豪華な雰囲気はなく、どちらかと言うと、質素な風情ですらあります。
最近では、4月30日に先女王ベアトリクスの退位式、並びに新王ウィレム・アレクサンダーの叙任式が執り行われた場所として、その模様が世界各国にテレビ中継されて「王宮」を目にされた方も多く、また記憶にも新しいのではないでしょうか?

さて、このアムステルダムの中心に建つ「王宮」は350年以上もの歴史を誇ります。
元々は1655年に『アムステルダム市庁舎』として建てられました。フランス革命軍が当時のオランダ一帯を占拠し、ナポレオン・ボナパルトが初代フランス皇帝に就任すると、その弟、ルイ・ボナパルトが「オランダ王 ルイ1世」としてアムステルダムに居を移しました。
その際に自身の住まいとして、それまで『アムステルダム市庁舎』であった建物を、「王宮」に転身させたのです。1808年の出来事です。
前述の退位式・叙任式は、「王宮」内のモーゼの間で執り行われましたが、この部屋は『アムステルダム市庁舎』の時代は市議会の諮問機関の会議場として使われ、「王宮」に転身後は“評議会議場”、或いは、コンサートルームとして使われていました。

歴史的な背景はこれぐらいにして、「王宮」に足を踏み入れてみましょう。

地上階で入場券を買い、オーディオガイドを受け取り、階段で1階(日本式で言う2階)に上がると、大理石の床の広がる「市民の間」に出ます。
床には大理石で描かれた地図や天空儀が敷かれ、自分の頭上と向かい正面の上にある像が目をきます。

このフロアにある小部屋は、ほとんどが『市庁舎』として使われていた当時の面影をとどめていますが、一部、賓客をお迎えした際の客室としても使われる為、ベッドの置かれた部屋もあります。その前身が「市庁舎」という事で得た絢爛を持ち合わせない外観とは対称に、市長や税徴収役人などが使っていた部屋には重厚な調度品・家具、絵画の数々が置かれ、落ち着いた、或いは荘厳な雰囲気ですら、醸しだしています。

この1階のメインとなる「市民の間」は、迎賓館として使われる際はレセプションなどが開かれる場所でもあります。


床に大理石を埋め込んでできた地図

こちらは、天空儀



あちこちに豪華なシャンデリアが吊るされています



ダム広場に向いたバルコニーへの窓
4月30日にはここからロイヤルファミリーがお出ましになられました


先女王ベアトリクスの退位、並びに
新王ウィレム・アレクサンダーの叙任式の執り行われたモーゼの間
この部屋のみカーテンが曳かれ、
しかもフラッシュ利用不可の為、写真が暗くなりました









この3つの大理石の盤は、市庁舎として使われていた時代の名残
裁判の判決が下されたとされる場所に掲げられています。







「王宮」は期間限定で一般公開される一方で、展覧会会場などとしても利用されています。
アムステルダム観光の中心はダム広場、そしてそのダム広場に面して建つ「王宮」。
アムステルダム滞在中、何度なくこの「王宮」の前を行き交う事でしょう。
是非、一度、訪ねてみては如何でしょうか?
一般公開は一旦、9月15日にて終了しますが、10月以降も断続的に「企画展」などと合わせての一般公開が予定されております。
「王宮」についての詳細はホームページをご参照下さい。


グループ旅行や会社のイベントにこんなビアバイク、乗ってみませんか?
一生懸命こいだ人は・・・・・・・早く酔っ払えます!

2013年9月2日月曜日

2012年度ノーベルディナー

ノーベル晩餐会 センターテーブルのセッティング

アルフレッド・ノーベルの命日である12月10日に毎年行われるノーベル賞授賞式は、スウェーデンにとっては国を挙げての一大行事です。コンサートホールでの授賞式と市庁舎での晩餐会の模様は、国営テレビで最初から最後まで生で放映されるので、外が暗くて娯楽の少ないこの時期、スウェーデンに暮らす人はほぼ全員、中継を見ているのではないでしょうか。

ノーベル晩餐会が行われる市庁舎


2002年の田中耕一さんと小柴昌俊さんの受賞以来、ノーベル賞は日本でも注目されるようになりました。その後、2008年、2010年、2012年に日本人受賞者が出ました。2012年の山中伸弥さん医学生理学賞受賞はまだ記憶に新しいかと思います。高齢の受賞者が多い中、まだまだ現役で活躍している山中さんは際立って若く、マデレーン王女と談笑する様子は堂々としていて、同じ日本人として誇らしく感じました。

ストックホルムの市庁舎にあるレストラン(Stadshuskallaren=スタッズヒュース シェーラレン=市庁舎の地下レストラン)では、予約をすれば前年のノーベルディナーを食べることができます。(レストラン営業時の24時間以上前に要予約)

レストランの入り口
市庁舎の端にある小さな入り口です
壁画が市庁舎の黄金の間を彷彿とさせます


山中さんが召し上がった2012年のメニューは・・・・・・


<前菜>
『Marinated arctic char with califlower terrine,
Kalix bleak roe and dill mayonnase

イワナのハーブスパイスのマリネとカリフラワーのテリーヌ 
カリクス産コクチマス魚卵とディル入りマヨネーズ』

四角いオレンジ色部分がイワナのマリネで、白い部分がカリフラワーのテリーヌです。
テリーヌの上に載っているオレンジのものが、とびこのような小さな魚卵(カリクスというのはスウェーデンの北のほうにある地名です)で、右下の緑のものが香草ディルの入ったマヨネーズです。

イワナのマリネがお刺身風で日本人には親しみやすい味です。







<メイン>

『Phesant with chanterelle mushrooms, poached pear, winter vegetables,
almond potato puree and red wine gravy
キジとアンズタケ 茹で西洋なし 冬野菜 マッシュドアーモンドポテトと赤ワインソース』

お皿の左上にあるのがキジです。真ん中の部分が白くなっているのがわかりますか?キジの白い肉の部分を赤い肉の部分で巻いたそうです。

お皿の右上の白っぽいものが洋ナシです。
マッシュドポテトは別のお皿で出てくるので、お好きなだけ取ってお召し上がりいただけます。普通のじゃがいもではなくて、ちょっと甘みのあるアーモンドポテトといわれるおいもを使っているところが手が込んでいますね。

しつこくなく、軽いので無理なく完食できました。



カンタレラ(アンズタケ)


アンズタケというのは、夏から秋に出回るカンタレラという黄色いキノコです。野菜と一緒に盛り付けられています。




飲み物は、最初にシャンペンとワイン、そして最後にデザートワインが付いています。











<デザート>

『Trilogy of cherries with pistachio-covered mascarpone cheese and black cherry sorbet
チェリーのトリロジー ピスタチオをまぶしたマスカルポーネのケーキ 
ブラックチェリーのシャーベット』




真ん中の緑色のものがピスタチオをまぶしたマスカルポーネのケーキで、見た目は抹茶ケーキのようでした。
右側がシャーベット、左側がチェリーのコンポートで、この3つでトリロジー(3部作)ということのようです。
さっぱりしているのでぺろっと食べられました。







このあとにデザートワインとコーヒーが出されます。
(日本人受賞者がお土産に大量に買い込むことで有名なノーベルチョコはここでは出ませんので、ノーベル博物館に行って買って下さいね)

*フランス語・スウェーデン語メニューはこちらをご覧下さい。





テーブルには英語/日本語のメニューが用意されています。メニューにはそれぞれ独自の番号が付いているので、このメニューはあなただけのスペシャルメニューです!




もしかすると男性にはちょっと物足りない量かもしれません。日本のフランス料理のレストランで出される量と考えて下さい。


印象は“思ったよりシンプル”。なんだかすごく豪華なものが出てくるようなイメージがありましたが(メニューしか見たことがないせいでしょうか)、見た目も味わいも素朴で、肩肘張らずに気軽に楽しめる食事でした。それでも、毎年、世界からの集まったお客様にスウェーデンらしいものを味わっていただこうとシェフが工夫に工夫を重ねているそうです。メニューは晩餐会当日まで秘密なので、ノーベル賞の中継では何が出されるか見るのも楽しみのひとつです。調理をするコックたちも当日の3日前にやっとメニューが知らされるそうですよ。


ノーベル晩餐会で使われる食器はノーベル財団の所有物で、この日が終わると1年間金庫に保管されます。

ノーベル博物館や市庁舎を見学するとノーベルディナーの
セッティングが見られます





Stadshuskallarenで使われる食器やグラスは、ノーベル財団が使っているものと同じです。(食器はRorstrand社、グラスはOrrefors社、カトラリーは山崎金属工業)

レストランではノーベルディナー以外のメニューもありますが、この食器が使われるのはノーベルディナーメニューの時だけです。ノーベルディナーの料金が高いのは、この食器を使っているからでもあります。ノーベルディナーを召し上がる時は食べ物だけでなく食器やグラスもお楽しみ下さい。

これらの食器・グラスは、NKなどのデパートや食器を扱うお店でも買えますので、自宅でノーベル晩餐会風パーティを楽しみたい方はぜひどうぞ。







テーブルが小さい?そう、気が付きましたか。

実際のノーベル賞晩餐会は市庁舎の青の間で行われます。普段はいすやテーブルなど何も置いていないので広く感じますが、1300人分のテーブルといすをセッティングした時のことを想像してみて下さい。受賞者やロイヤルファミリーが座るセンターテーブルは、真ん中に花が飾ってある広いテーブルですが(冒頭の写真)、その他は信じられないほど狭いテーブルがぎっちり詰まっています。

実際のノーベル晩餐会のセッティング後の様子


スタッズヒュース シェラーレンでも通常のレストランと比べるとかなり幅の狭いテーブルが使われています。ここでも本物のノーベル晩餐会の雰囲気をお楽しみ下さい。

ストックホルムの思い出に、ぜひ一度ノーベルディナーを召し上がってはいかがでしょうか。美しいプリンセスや王様、お妃様に囲まれて過ごした山中さんの気分が味わえるかもしれません!?

(ストックホルム支店 S)