2012年8月2日木曜日

ボーデン湖周遊 ~チェコとの知られざる結びつき~

コンスタンツ湖とも呼ばれるドイツ・スイス・オーストリア3国にまたがるボーデン湖の湖畔には、リンダウ、コンスタンツといった中世の面影残る町や、島全体が庭園になっているマイナウ島といった多くの人々をひきつける観光地があります。
世界で6番目に小さい国リヒテンシュタイン公国も遠くないので、チューリッヒを基点にしてボーデン湖の周遊旅行ができます。

チューリッヒから列車と有名なポストバスに乗り継いでリヒテンシュタイン公国に到着
南北25キロ・東西6キロの狭いリヒテンシュタインの首都ファドゥーツは数時間で観光できます。

                                                                       












中心の目抜き通りから公爵の屋敷がみれます
※君主リヒテンシュタイン家が国外に持つ所有地の面積のほうが自国より大きく、特にハプスブルグに仕えた頃、プラハやモラビアなどハプスブルグ帝国内に領土を拡げました。
しかし、これらの財産はベネシュ布告(チェコスロバキア共和国政府がドイツ系・ハンガリー系住民の私有財産を没収)の際に多くの家産とともにを失われ、その為にリヒテンシュタインはチェコ共和国・スロバキア共和国の国家承認をせず、2009年になってやっと両国に外交が開かれました。



リンダウの全景
ファドゥーツからポストバスでオーストリアのブリゲンツまで行き、そこから列車でリンダウ(ドイツ)へ。リンダウはボーデン湖に浮かぶ島に上に旧市街があり、列車も橋を渡って島内に入ります。島内には良く保存された中世(ルネッサンス)の建物が至るところにあります。                        
                                       
夕暮れ時の港付近の雰囲気は良く、結婚式の写真撮影も映えることでしょう。

 

リンダウを後にしてコンスタンツへ

インペリアの像
ボーデン湖畔最大の町コンスタンツ。
船で入ると有名なインペリアの像が迎えてくれます。
胸元がはだけたセクシー(?)なインペリアは、この町を有名にした人類史上初の国際会議コンスタンツ公会議を記念して造られた像。右手には会議を招集したボヘミア王で神聖ローマ帝国の皇帝ジグムンド、左手には公会議でシスマを終わらせ選出された法王マルティヌス5世をのせています                                                                  
                       

コンスタンツ公会議が開かれた会場










コンスタンツ公会議では3つの議題が話し合われましたが、その中のひとつに、ボヘミア(チェコ)にて宗教運動を行っていたヤン・フスに対する尋問があります。
皇帝でありフスの国ボヘミアの王であるジグムンドによって会議に招かれたフスは、自分の意見をまともに聞いてもらえず、有罪宣告されコンスタンツの城壁外で焚刑にあったのですが、その場所に記念の石が残っています。                                                                   
 






焚刑にあった7月6日(1415年)はチェコの国民の休日です。


市内にはフスが住んでいた家が博物館として残っています。


コンスタンツからチューリヒまでは列車で1時間強なので、午前中に移動してチューリヒの綺麗な町並みと美味しいチーズ・フォンデュ、スイスの宗教改革者ツヴィングリを見から空港へ移動。
ボーデン湖周遊の旅も終わりです。





空からのチューリヒ湖とチューリッヒの眺め




最後に。。
コンスタンツ公会議ではシスマ(教会大分裂)を終結させ、ルターより1世紀早くボヘミアで起こった宗教改革の指導者ヤン・フスの処刑とあわせもうひとつ、人類史上重大な人権・国際法について話されたことはあまり知られていません。
1410年にリトアニア・ポーランド連合国がリトアニア・ポーランドの平和を乱していたドイツ騎士団を壊滅させたグルンヴァルトの戦いにおいて、負けたドイツ側がリトアニア・ポーランド(カトリック)が異教徒を擁護していると告訴したことに対し、クラコフ大学長が「異教徒でも平和のうちに暮らし、その土地を所有する権利がある」、という主張。ドイツ側の「皇帝は異教徒を虐殺する権利がある、また異教徒も庇ったポーランド人も奴隷にするべき」という主張に対し、新しく選出されたマルティヌス5世もドイツ人のいように誤った非難をするキリスト教徒は破門するという大勅書を発し、コンスタンツ公会議も閉会したのです。



(プラハ支店 S.S)

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